Web制作・運用で知っておきたいマーケティングの基礎知識
Masaki Oba
代表取締役・WordPress運用スペシャリスト
目次
Web制作・運用で知っておきたいマーケティングの基礎知識
なぜ開発者にマーケティング知識が必要なのか
Web制作や運用をしていると、クライアントとの打ち合わせや仕様書で「CVRを改善したい」「CTAの配置を変えたい」「SEO対策をしてほしい」といったマーケティング用語が飛び交います。
これらの用語や考え方を知っておくと、クライアントの意図を正確に汲み取れるだけでなく、実装時により適切な判断ができるようになります。
この記事では、Web制作・運用の現場でよく登場するマーケティング用語と、代表的な分析手法を紹介します。
よく使われるマーケティング用語
SEO(Search Engine Optimization)
検索エンジン最適化のこと。Googleなどの検索結果でサイトを上位に表示させるための施策です。開発者としては、適切なHTML構造(見出しタグの階層、meta情報)、ページ表示速度の改善、モバイル対応などが直接関わってきます。
SEM(Search Engine Marketing)
検索エンジンマーケティング。SEOに加えて、リスティング広告(Google広告など)を含む、検索エンジン経由のマーケティング全般を指します。
CTA(Call To Action)
「お問い合わせはこちら」「資料をダウンロード」のような、ユーザーに具体的な行動を促すボタンやリンクのこと。デザインや配置が成果に直結するため、実装時にも意識しておきたい要素です。
CV / CVR(Conversion / Conversion Rate)
CV(コンバージョン)はサイトの目標達成(購入、問い合わせ、資料請求など)を意味します。CVR(コンバージョン率)はその達成率です。「CVRを上げたい」は「目標を達成する割合を増やしたい」という意味になります。
KPI / KGI
KGI(Key Goal Indicator)は最終目標の指標、KPI(Key Performance Indicator)はそこに至る中間指標です。たとえば「月間売上100万円」がKGIなら、「月間PV数1万」「問い合わせ率3%」などがKPIにあたります。
PV / UU / セッション
- PV(Page View): ページが閲覧された回数
- UU(Unique User): サイトを訪れたユーザーの数(重複を除く)
- セッション: ユーザーがサイトを訪問してから離脱するまでの一連の行動
Google Analyticsなどのアクセス解析ツールで確認できる基本的な指標です。
直帰率・離脱率
- 直帰率: サイトに訪問して、最初の1ページだけ見て離脱した割合
- 離脱率: あるページを最後にサイトを離れた割合
「直帰率が高い」と言われたら、最初に表示されるページの内容やデザインに改善の余地がある可能性を示しています。
代表的な分析手法
マーケティングの現場では、さまざまなフレームワークを使って現状を整理します。すべてを深く理解する必要はありませんが、「こういう分析手法がある」と知っておくだけでも、クライアントとの会話がスムーズになります。
3C分析
Customer(顧客)・Competitor(競合)・Company(自社) の3つの視点から現状を整理するフレームワークです。
- 顧客: ターゲットとなるユーザーはどんな人か、何を求めているか
- 競合: 同業他社はどんなサイトを運営し、どんな施策を行っているか
- 自社: 自社の強みや提供できる価値は何か
サイトリニューアルの企画段階などで使われることが多く、「3C分析の結果を踏まえて設計してほしい」と言われることもあります。
SWOT分析
Strengths(強み)・Weaknesses(弱み)・Opportunities(機会)・Threats(脅威) の4つの観点で状況を整理する手法です。3C分析と組み合わせて使われることもあります。
ペルソナ設定
ターゲットユーザー像を具体的に設定すること。「30代・共働き・子育て中・情報収集はスマホ中心」のように、架空の人物像を詳細に描きます。デザインやコンテンツの方向性を決める際に判断材料になります。
カスタマージャーニー
ユーザーが商品やサービスを知ってから購入・利用に至るまでの行動の流れを可視化したもの。サイトの導線設計やコンテンツの配置を考える際に参考になります。
開発の現場で活かせるポイント
マーケティングの知識は、たとえば以下のような場面で役立ちます。
- HTML設計: SEOを意識した見出し構造や、適切なmeta情報の設定
- パフォーマンス改善: 表示速度はSEOにもCVRにも影響する
- アクセス解析の導入: Google Analyticsの計測タグの設置と動作確認
- フォーム設計: コンバージョンにつながるフォームのUI/UX
- コンテンツ設計: ペルソナやカスタマージャーニーを踏まえた情報の構成
マーケティング戦略そのものは専門家に任せるとしても、基礎知識があるだけで実装の質は変わってきます。
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